感染症対策(委員会・指針・研修の実施)と義務

児童発達支援や放課後等デイサービスにおいて、感染対策(感染症及び食中毒の発生及びまん延を防止するための対策)が、基準省令で求められています。

施設の適切な管理や保健所の助言、指導を求めることの他に、委員会の設置、指針の策定、研修、訓練が必要となります。定期的に実施できているか確認してみてください。

基準省令に定められていますが、令和6年3月31日迄は措置期間となり努力義務です。できるだけ速やかに対応をお願いします。

指針のテンプレートも掲載しています。

目次

清潔の保持及び健康状態の管理

職員を感染の危険から守り、感染源になることを予防するため、手指洗浄や使い捨ての手袋など設備等を備えるなどの対策が必要です。

  • 必要に応じて保健所の助言、指導を求めるとともに、密接な連携を保つこと
  • インフルエンザなどの発生及びまん延について適切な措置を講じること
  • 空調設備などにより適温の確保に努めること

感染対策検討の委員会

組織の長から医師など幅広い職種が委員会に参加し、感染防止のための対策を取ることが求められています。小規模な事業所では難しいため、施設長(管理者)と児発管、児童指導員、保育士が参加する委員会の設置になるかと思います。

  • 構成メンバーの責務と役割の分担を明確化
  • 専任の感染対策担当者の選任
  • 状況に応じて概ね3か月に1回以上の開催

テレビ会議の活用や、個人情報保護法の遵守のうえで実施してください。

委員会の議事概要

定期的に感染対策委員会を実施し、状況を確認してみてください。

  • 利用児童・職員の健康管理と環境管理の状況確認
  • 衛生管理状況の確認
  • 感染対策状況の確認
  • 感染症の発生状況の把握
  • 関係機関との連携状況
  • 委員会体制と感染対策担当者の確認
  • 研修・訓練の実施状況

開催とあわせて、議事録を作成し保管するようにしてください。

感染対策指針の整備

感染症及び食中毒の予防及びまん延の防止のための指針を整備しましょう。

委員会の設置や体制、研修・訓練の実施の他に、「障害福祉サービス施設・事業所職員のための感染対策マニュアル」を踏まえて次の事項を含めた指針を策定します。

  • 平時の対策
    • 事業所内の衛生管理
    • 支援にかかる感染対策
    • 手洗いの基本
  • 発生時の対応
    • 発生状況の把握
    • 感染拡大防止
    • 医療機関や保健所、市町村の関係機関との連携
    • 医療処置
    • 行政への報告
  • 事業所内の連絡体制
  • 関連機関への連絡体制

指針テンプレート

指針のテンプレートを提供していますので、適時書き換えてご利用ください。(二次使用は各自の責任のうえで使用してください。再配布は禁止いたします。)

感染対策研修・訓練の定期実施

定期的な研修・訓練(年2回以上)の実施が好ましいとされています。

障害福祉サービス施設・事業所職員のための感染対策マニュアル」や「障害者支援施設及び障害福祉サービス事業所等職員のための感染症対策の研修会の動画」を活用して実施してください。

研修や訓練を実施した場合は、実施日・参加者・実施内容を記録し保管するようにしてください。

まとめ

感染症対策は、利用児童と職員を守るとても大切な対策です。平常時も感染症など発生時も常に対応できるよう指針を作成し、日ごろから研修・訓練を欠かさないよう実施しましょう。委員会や研修の回数は、基準省令で指定されていませんが、年1回以上など適切で無理のない範囲で指針の策定と実施を行ってください。

厚生労働省の障害福祉施設向けの資料以外に、学校向けや保育所向けの資料も具体的で詳細な資料が提供されています。さまざまな資料を活用して感染防止に努めてください。

参考

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